犬の皮膚病である「副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)」という病気は、副腎皮質から過剰に分泌されるホルモンにより、水を飲む量が多くなります。先ずは当サイト"犬の皮膚病について"で症状や治療法・予防法等をお調べ頂き、かかりつけの動物病院にご相談下さい。


副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

【原因】
腎臓の脇にある副腎は、体にとって必要なたくさんのホルモンを分泌しています。特に副腎皮質から出るステロイドホルモンは、体内で糖や、電解質、性に関するホルモンを分泌しています。この物質は同時にお薬としてアレルギーの炎症を沈めたり、免疫抑制剤薬としてさまざまな病気に処方されます。この皮膚病は体の中で過剰に分泌、もしくは投与されたステロイドホルモンにより毛周期の異常をきたし、脱毛が起こります。体の中で過剰に分泌される主な原因は腫瘍が関係しています。

 

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

副腎皮質機能亢進症(クッシング症候群)

 

【症状】
副腎皮質から過剰に分泌されるホルモンにより、水を飲む量が多くなります。手足の筋肉が衰え、散歩をしてもすぐ疲れるようになったり、階段などが上がれなくなります。飼い主さんは、老犬だからと思ってしまうことが多いようです。皮膚の症状は脱毛、血管明瞭化、石灰沈着症(皮膚がただれたり、堅いできものができたりする。)面皰(毛が抜けた後の毛胞に黒いアカが溜まる)皮膚萎縮(皮膚が薄くなる)紫斑(紫色の斑点ができる。)が認められます。

【治療】
副腎皮質から、過剰分泌されていると考えられる症例は、手術でその原因(腫瘍)を取り除くことができるか検討します。できない場合は、生涯そのホルモンを抑制するお薬を服用します。副腎皮質ホルモン剤を過剰投与されていると考えられる場合には、お薬を減量します。