様々な犬の皮膚病についてのコラムをお届けする「皮膚病コラム」。今回は「冬のアトピー、アレルギー性皮膚炎の対策について 」です。


冬のアトピー、アレルギー性皮膚炎の対策について

寒くなってくると、犬アトピー性皮膚炎や、アレルギー性皮膚炎のような慢性的な痒みをもつワンちゃんもしばらく痒みが落ち着きます。これは、アトピーの原因であるハウスダストマイトや、アレルギー性皮膚炎の原因であるノミや花粉などが減ってくることによるものです。

したがって、この時期のお薬はずいぶん減らせることが多いのですが、落ち着いた症状が突然悪化して来院される、ワンちゃんも少なくありません。

お話をよく聞くと、ファンヒーターやこたつなどの暖房器具が原因になっていることが多くあります。
ファンヒーターやストーブの前から動かない、こたつから出てこないなど、もともと痒い場所は暖めるとさらに痒くなるのは当然です。もちろん、皮膚は乾燥してバリア機能が弱くなって・・・と
慢性的な痒みを持つワンちゃんにこのような暖房器具は一つもいいことがありません。

また、異常に寒がるのなら、甲状腺機能低下症というホルモンの病気を疑うべきです。


この時期はホットカーペットや、床暖房、エアコンなどの暖房を上手く使って、痒みを持つワンちゃんの管理に努めてあげて下さい。

また、人の肌が乾燥すると同じようにワンちゃんの皮膚も乾燥します。
ワンちゃん用の保湿剤で、皮膚のバリア機能を保ってあげましょう。