犬の皮膚病である「甲状腺機能低下症」という病気は、このホルモンの分泌が低下すると、タンパク合成が低下するため皮膚や毛を作る材料が不足します。先ずは当サイト"犬の皮膚病について"で症状や治療法・予防法等をお調べ頂き、かかりつけの動物病院にご相談下さい。


甲状腺機能低下症

【原因】
甲状腺からのホルモン分泌量が低下することにより、起こる病気です。首の脇にある甲状腺は、主に体の中のエネルギー産生とタンパク合成にかかわっています。

甲状腺機能低下症(治療前)

甲状腺機能低下症(治療前)

甲状腺機能低下症(治療後)

甲状腺機能低下症(治療後)

 
治療後

甲状腺機能低下症(治療後)

 

【症状】
このホルモンの分泌が低下すると、タンパク合成が低下するため皮膚や毛を作る材料が不足します。そのため脱毛(特に鼻梁部、尾)を起こしやすくなります。また、皮膚機能のバリアが低下し、膿皮症(皮膚の細菌感染)などが起こりやすくなります。体の中の代謝が悪くなって、寒がったり、運動を嫌がったり、肥満になったりします。これらの症状はすべてがみられるわけではないので、典型的なもの以外は見つけにくい病気と言っていいでしょう。

【治療】
甲状腺ホルモン剤を生涯にわたり投与します。年をとると必要な甲状腺ホルモンの量は、少しずつ減ってくるので、その都度調整が必要です。